労災認定された自殺についての安全配慮義務違反の有無
(考察)
労災保険の決定とは異なる判決を示しているところが大きい。
(重要文言)
労災保険の支給決定がなされた家電量販店のフロア長であった亡Kの自殺
遺族が行った安全配慮義務違反を理由とする民事損害賠償請求
使用者に安全配慮義務違反は認められないとして棄却
業務の負荷を検討するにあたって、体感前に喫煙所や事務所内でほかの管理職と雑談するなどの時間があり、
体感までずっと作業に従事していたわけではない
勤怠記録の出退勤記録ではなく、就業時間ないし時間外労働時間を算定すべき
労働時間のみをもって極めて強い業務上の負荷を受けていたと直ちに評価することはできず、業務に関する諸般の事情を考慮する必要
(判決)
作業期間中の具体的業務に就いて、特段の負荷が生じる内容であるとは認められず、
Y社の支援・協力体制に不備があったとはいえない
人間関係についても特段問題はなかった
Kが精神障害を発症していたか検討するとして、労災医員意見書には直接これを裏付ける証拠は示されておらず、
同僚らのアンケートによれば、うつ病の症状があったとは認められず、発症を認める証拠美ない
Xらの主張は前提を欠く。
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